ないなりに、ないなる。

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女性にかけられた呪い「美しくあらねばならない」について。


たまに感じるのは、女性にかけられた「美しくあらねばならない」の呪いです。この呪いは、本当に根深いなと思います。「かわいく」「美しく」「ていねいに」「すっきり」何でもいいです。呪いのバリエーションには事欠きません。別に努力目標であるなら、まあそうだね努力するのはいいことだねで済むのですが、この呪いの恐ろしいところは「美しくあらねば女子ではない」くらい極端だということです。なんて平家ナイズな思想でしょうか。いわば、女子とは「美しい状態にある生物学的女性」だと言っているようなものです。

この呪いをかけているまじない師は、同性に多い気がします。いえ、もう特定個人ではなく一種の阿頼耶識です。異性(=男性)がこういう言説をとることもそりゃあなくはないですが、同性の方がずっと呪詛が深い気がします。異性からのこういう言説は、単純に距離をとるなり、セクハラとして表面化させるなりまだ道がありますが、同性の場合は、セクハラとして表面化しないうえ、このビッグウェーブに乗れないと、コミュニティから排斥されるからです。

男性の場合も「学歴なければ、人でなし」「収入なければ、人でなし」「経験なければ、男でなし」みたいな平家ナイズ価値観はあるものの、「美しくあらねば~」には負けます。多分、学歴・収入は、それ自体でゾーニングできるので、ダメージがないんだと思います。同学歴・同収入くらいごとでコミュニティが分かれるので、外野から何を言われても痛くないわけです。経験の話は、多分経験のない人口の方がマジョリティだからだと思います。

僕は、婚活をしているのですが、婚活をしていると、男性役を期待される場面が多々あります。お出かけプランを用意したり、場をリードしたり、上手にエスコートしたりです。僕は、管理職をしている都合上、そういう「自分が決める役になる」「自分が主導する」という状況に慣れているので、特にこれを苦に感じたことはないのですが、苦手な人は本当に苦手なようです。これも一種の呪いといえるでしょう。

というか、男性の場合、一番強い呪いは、この「異性から期待される呪い」のような気がします。そして、異性から期待される呪いだからこそ、この呪いはさして強力な呪いではないのです。呪詛レベルはせいぜい中級。死亡まではいきません。何故なら、呪いに背いたからといって同性コミュニティを排斥されるわけではないからです。特性をあげるとすれば、解呪されにくいという点でしょうか。多くの場合、セクハラとして認識されないですから。ステルス呪いです。

なので、呪いの強さでいうなら、女性が同性にかける呪いを超えるものはないんじゃないかなと思います。思いました。どうでしょう。