ないなりに、ないなる。

物を捨てきれないなりにミニマリスト目指す。(https://seminimalist.info/)のサブブログですよ。

iPod classicという妖精境の話。


ないなりです。生きてます。

僕はappleの囲い込み戦略が好きではないので、あまりapple製品を持っていないのですが、iPodだけは、その昔買ったものを今でも使っています。

iPod classicです。

発売当初から既に相当classicでしたが、時代を経て、更にclassicになりました。もはやclassic中のclassicです。でも、まだ使っています。

ただPCを変えてから、iTunesの移行をしていないので、以降、新曲を入れていません。もう数年は入れていない気がします。このclassic自体長らく埃をかぶっていたのを何かの折に見つけて、また再稼働した運びです。

なので、このclassicの中に存在するのは、数年前の音楽です。

classicは、僕の数年前の音楽世界をそのままそっくり閉じ込めており、それらは更新されず、衰えず、そのままの姿で、今も僕の耳に音をジョイントしてきます。まるで妖精境みたいだなと思います。死んだ人の音楽も、生きている人の音楽も、プレスされて、同じACC規格で再生されます。宇多丸の言葉を借りれば「いまだ若々しい2Pac」状態です。そこに何のセンチメンタルさも不随しない。classicはただの工業製品です。

そんな工業製品化された妖精境をポケットに入れたり入れなかったりしながら、今日も地下鉄に揺られる僕でした。

(テーマを決めずに書いたら、こんな話になったよ)